今、何も出ていないことが、安心の理由にはなりません
紫外線による肌ダメージは、浴びた直後にすべてが表面化するわけではなく、数週間から数ヶ月かけて遅れて現れるものが多くあります。
「今年は日焼け対策をサボってしまった」「思ったより焼けなかったから大丈夫」
——そう感じている今の状態こそ、実は今後のケアを左右する分かれ目です。
今回は、夏の紫外線ダメージについて、今出ている変化と、これから出てくる可能性のある変化を時間軸で整理します。
紫外線ダメージは、時間をかけて肌に現れる
紫外線を浴びると、肌は細胞を守るためにメラニンを生成します。
肌の色は紫外線を浴びた直後だけでなく、数時間から数日かけて徐々に濃くなることがあり、その後も色素沈着として数週間から数か月残る場合があります。
そのため、紫外線を浴びた時点では目立った変化がなくても、後になってシミやくすみとして現れることがあります。
また、紫外線はメラニンの生成だけでなく、コラーゲンなどを分解する酵素の働きを高めるとともに、新たなコラーゲンの産生を妨げることも知られています。
こうしたダメージは少しずつ蓄積し、将来的なハリの低下やしわ、たるみとして表面化します。
「今は何も起きていないから大丈夫」と考えるのではなく、将来現れる可能性のある変化をできる限り抑えるために、日頃から紫外線対策を続けることが大切です。
ダメージの種類別、今とこれからの変化
整理すると、以下のようになります。

今から始められる紫外線ダメージケア
■ 炎症を落ち着かせ、さらなる紫外線を防ぐ
日焼け直後に赤みやほてりがある場合は、まず肌をやさしく冷やし、十分に保湿することが大切です。
日焼け止めや日傘、帽子などを活用し、追加の紫外線をできる限り避けることも、その後の色素沈着を防ぐうえで欠かせません。
肌の状態が落ち着いていれば、メソナJによって保湿成分や抗炎症作用が期待される成分を肌へ導入し、乾燥や刺激を受けた肌のコンディションを整えることもできます。
ただし、赤みが強い場合や水疱、びらんがみられる場合は施術を行わず、まず医師の診察と適切な処置を優先します。
■ 内側から抗酸化をサポートする
紫外線による肌への影響には、活性酸素による酸化ストレスも関係しています。
高濃度ビタミンC点滴や白玉点滴などを、身体の内側からコンディションを整える補助的なケアとして取り入れることもできます。
効果の現れ方には個人差があるため、肌の状態や体調に合わせて適した内容をご提案します。
数ヶ月後に出てくるシミ・くすみに備える
色素沈着として定着してしまった後は、ルメッカやピコシュアのような、色素そのものに働きかける施術が候補になります。
ルメッカは広範囲のくすみや色ムラに、ピコシュアはより濃く定着したシミにと、状態によって使い分けます。
シミが定着してから対処するよりも、「そろそろ出てくる時期」を見越して秋の早い段階で診察を受けておくことで、色素が薄いうちに対処できる可能性が高まります。
トラネキサム酸の内服を、色素沈着の予防的な位置づけで取り入れる方もいます。
やってしまいがちな失敗
- 日焼け直後の炎症がある状態で、シミ取り系の施術をすぐに受けてしまう(炎症がある間は避けるべき施術もあります)
- 「まだシミが出ていないから」と、秋以降のケアを先延ばしにしてしまう
- 日焼け止めの塗り直しをせず、屋外での紫外線対策が朝の1回だけになっている
日焼け直後の炎症が強い時期は、刺激の少ないケアを優先し、色素沈着系の施術は炎症が落ち着いてから検討するのが基本です。
順番を誤ると、かえって肌への負担が大きくなることがあります。
よくあるご質問
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日焼け直後は、どのくらい期間を空けてから施術を受けるべきですか。
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赤みやほてりなどの炎症症状がある間は、レーザーやIPLなどの施術を避けていただくことが一般的です。
炎症が落ち着くまでの期間には個人差があるため、診察で肌の状態を確認したうえでタイミングをご案内します。
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シミがまだ出ていない場合、何もしなくていいですか。
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今の時点でシミとして見えていなくても、メラニンの生成自体は進んでいる可能性があります。
予防的なケアとして、トラネキサム酸の外用や抗酸化系の点滴、内服を取り入れる方もいます。
気になる場合は、シミとして定着する前に一度診察を受けることをおすすめします。
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日焼け止めはどのくらいの頻度で塗り直せばいいですか。
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汗をかいたり、屋外に長時間いたりする場合は、2〜3時間おきの塗り直しが目安とされています。
朝1回の塗布だけでは、日中の紫外線を十分にカバーしきれないことがあります。
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今年焼けてしまった肌は、来年以降にも影響しますか。
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紫外線によるダメージは、単年で完全にリセットされるものではなく、蓄積していく性質があります。
今年のダメージにきちんと対処しておくことが、来年以降の肌状態にも影響します。
監修:米谷 公佑(まいたに こうすけ) KYOTO K CLINIC 院長
形成外科専門医 ECFMG certificated(米国医師資格取得) 大阪大学形成外科教室出身
Johns Hopkins University・University of Miami 研究歴
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