ニキビ跡の赤みや凹みが何ヶ月たっても消えない理由

ニキビ跡が自然に消えるまでの期間には目安があります 

「もう半年以上経つのに、ニキビ跡の赤みが引かない」「クレーターのような凹みが、いつまでも残っている」
——スキンケアや時間の経過で自然に治るはずだと思っていたのに、なかなか変化が見られない。
そんな状態に焦りや不安を感じている方は少なくありません。

結論から言うと、ニキビ跡には「自然に改善するまでの一般的な期間」があり、それを過ぎても変化がない場合は、自己修復の力だけでは難しい状態に変化している可能性があります。
この記事では、赤みタイプと凹みタイプそれぞれの「消えない理由」と、医療的なケアを検討すべき目安について、形成外科専門医の立場からお伝えします。



あなたのニキビ跡は、どのタイプですか

「消えない」という悩みは、実は原因の異なる複数のタイプに分けられます。
まず、ご自身のニキビ跡がどのタイプに当たるかを把握することが、解決への第一歩です。





赤みと色素沈着は似て見えますが原因が異なり、凹みはこれらとはまったく別の構造的な問題です。



タイプ別「自然に跡が消えるまでの期間」の目安

赤み・色素沈着・凹みは、それぞれ自然に改善するまでの期間の目安が異なります。
下の表は、一般的に報告されている目安期間と、その期間を超えても残ってしまう理由をまとめたものです。
ご自身のニキビ跡がどのタイプに当たるか、また現在どのくらいの期間が経過しているかを確認しながらご覧ください。





このように、赤み・色素沈着は数ヶ月単位のターンオーバーで自然に薄くなることが期待できますが、凹みについては自然な改善がほとんど見込めない、という点が大きな違いです。
目安の期間を大きく超えている場合は、自己修復だけに任せるのではなく、医療的なケアを検討する一つのタイミングと考えられます。

なぜ長期間経っても消えないのか

赤みが消えない場合

ニキビの炎症後に残る赤みは、炎症によって毛細血管が一時的に拡張したり、新生血管が増えたりすることで生じます。
通常は時間の経過とともに徐々に目立ちにくくなりますが、炎症が長引いた場合や、同じ部位にニキビを繰り返した場合には、赤みが長期間残ることがあります。
このような場合、皮膚のターンオーバーを待つだけでは改善に時間がかかることがあり、IPLや血管レーザーなど、赤みに関わる血管へアプローチする治療が有効な場合があります。 

色素沈着が消えない場合

色素沈着は、ターンオーバーとともにメラニンが排出されることで徐々に薄くなっていきます。
ただし、年齢や肌の状態によってターンオーバーのサイクルが乱れている場合、改善に時間がかかります。
また、色素沈着が皮膚の深い層(真皮層)にまで及んでいる場合は、表皮のターンオーバーでは対応できず、数年単位で残ることもあります。

凹みが消えない場合

クレーター状の凹みは、赤みや色素沈着とは根本的に異なる問題です。
皮膚の奥にある線維組織が、炎症によって皮膚を内側に引っ張るように癒着しているため、皮膚のターンオーバーを待っても、この癒着が自然に外れることはほとんどありません。
スキンケアを続けても凹みだけが残るのは、当然のことといえます。


タイプ別に考えられる対応

赤みが目安の期間を超えて残っている場合

血管に直接働きかける、レーザー治療が選択肢になります。
また、アゼライン酸クリームなどを普段のスキンケアの中に取り入れていただくことも有効です。

色素沈着が目安の期間を超えて残っている場合

メソポレーションやケミカルピーリング、ハイドラジェントルなどの治療や、ターンオーバーを促しつつ、メラニンの生成を抑えるスキンケアなどが選択肢になります。

凹みが気になる場合

癒着した線維組織を切離するサブシジョンや、傾斜刺入によってサブシジョン効果と肌の再構築を同時に行えるブレッシングなどが選択肢になります。
当院で導入しているブレッシングについては「ポテンツァとブレッシングの違いを医師が徹底比較」で詳しく解説しています。


赤み・色素沈着・凹みが混在しているケースも多く、その場合は複数の治療を組み合わせて、優先順位をつけながら進めることもあります。


自己判断で諦める前に、診察を受けることをお勧めします

「もう治らないのかもしれない」と諦めてしまう方もいますが、目安の期間を超えて残っているニキビ跡の多くは、適切な治療によって改善が期待できます。

まず大切なのは、自分のニキビ跡がどのタイプで、どの程度の深さに原因があるのかを正確に把握することです。
これは自己判断が難しい部分であり、診察によって見極める必要があります。
当院では、カウンセリングを医師が直接担当し、状態を確認したうえで、どのような治療が適しているかをご説明します。

よくあるご質問

赤みと色素沈着は、見た目で区別できますか。

赤みは皮膚を圧迫すると一時的に色が薄くなる特徴がありますが、自己判断が難しい場合も多くあります。診察で確認することをお勧めします。

セルフケアでできることはありますか。

紫外線対策と保湿は、どのタイプのニキビ跡においても土台となる対策です。
ただし、目安の期間を超えて残っている場合、セルフケアだけでの改善は難しいことが多いです。

何年も前のニキビ跡でも治療できますか。

期間が経過していても、治療によって改善が見込めるケースは多くあります。まずは状態を診察させてください。

赤み・色素沈着・凹みが混在している場合、どこから治療すればよいですか。

状態によって優先順位は異なります。診察のうえで、治療の順番や組み合わせをご提案します。

監修:米谷 公佑(まいたに こうすけ)
KYOTO CLINIC 院長
形成外科専門医 ECFMG certificated(米国医師資格取得) 大阪大学形成外科教室出身
Johns Hopkins University・University of Miami 研究歴




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