「整形」という言葉に、抵抗はありませんか
「美容クリニックに興味はあるけど、整形はちょっと……」
——そう感じて、一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。
実際には、美容医療と呼ばれる施術の多くは、一般的にイメージされる「整形」とは性質が異なります。
今回は、「整形」という言葉が指すものと、実際の美容医療との違いについて整理します。
「整形」という言葉が指しているもの
多くの方が「整形」と聞いてイメージするのは、メスを使って顔立ちそのものを変える、外科的な手術です。
輪郭を変える骨切り手術や、パーツの形を大きく変える手術などが、これにあたります。
こうしたイメージが先行しているため、「美容クリニックに行く=顔立ちを大きく変える」という誤解につながりやすいのですが、実際に多くの方が受けている施術は、これとは異なる性質のものです。
美容医療の施術内容を大きく3つに分けてみましょう
美容医療と一口に言っても、体への働きかけ方によって性質が大きく異なります。
注入・機器系の施術(メスを使わない)
ヒアルロン酸やボトックス、ハイフやオールタイトのような機器を使った施術です。
針を使うものもありますが、切開は行わず、施術後の生活への影響も比較的小さいのが特徴です。
効果の続き方もあらかじめ決まっているものが多く、「試してみて、合わなければ元の状態に近づいていく」という考え方ができる施術です。
糸を使った施術
糸リフトのように、専用の糸を皮下に挿入してリフトアップを図る施術です。
注入・機器系よりは体への働きかけが大きくなりますが、骨格や輪郭そのものを変えるものではありません。
また現在は生体に吸収される糸を使用することが主流であり、生体への吸収に伴い施術の効果も消失します。
その点は、「試してみて、合わなければ元の状態に近づいていく」という考え方ができる施術の一つでもあります。
外科的な施術(切開を伴う)
二重の切開術や眼瞼下垂の手術など、メスを使う施術です。
いわゆる「整形」のイメージに近いのはこちらですが、多くは機能面の改善(例えば、まぶたが開けづらいという症状の改善)を目的として行われるものであり、顔立ちを根本的に作り変えるものではありません。
それぞれの違いを整理すると、以下のようになります。

「整形」という言葉にとらわれないために
美容医療は、必ずしも顔立ちを大きく変え、別人のような印象を目指すものではありません。
加齢に伴って生じた肌質や輪郭の変化を穏やかに整え、その方が本来持っている魅力を生かしながら、「今の自分にとって最良の状態」を目指すことも、美容医療の大切な役割です。
「整形」という言葉には、ときに不自然な変化や過度な施術といったイメージが伴います。
しかし、適切に行われる美容医療は、美しさや若々しさを保つためのメンテナンスであり、日々のスキンケアや運動、食生活と同じように、自分自身を大切にするための一つの選択肢と捉えることができます。
医療技術が進歩し、施術の効果やリスクに関する情報にも触れやすくなった現在では、「整形かどうか」という言葉の分類だけで選択肢を狭める必要はありません。
一方で、美容医療は誰もが受けなければならないものでもありません。
大切なのは、正しい情報を知ったうえで、自分が望む変化に合った方法を主体的に選ぶことです。
同じ「注射」という施術でも、肌のうるおいや質感を整えるものと、ボリュームや輪郭を変化させるものとでは、目的も変化の程度も異なります。
施術を検討する際は、名称やイメージだけで判断せず、「どこに、何を、どのくらい行い、どの程度の変化を目指すのか」を診察の中で十分に確認することが大切です。
抵抗感がある方へ
美容医療への抵抗感は、多くの場合、施術そのものへの不安というより、「知らないことへの不安」から来ています。
カウンセリングは、施術を受けることを前提とした場ではなく、今の自分にどんな選択肢があるのかを知るための場です。
話を聞いたうえで「今回はやめておく」という判断も、もちろん尊重されます。
まずは、自分の悩みに対してどんな施術があり、それぞれがどの程度の変化をもたらすものなのかを知ることから始めていただければと思います。
よくあるご質問
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美容クリニックの施術と、整形手術は何が違いますか。
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明確な線引きがあるわけではありませんが、一般的には「メスを使うかどうか」が大きな分かれ目になります。
美容クリニックで行われる施術の多くは、注入や機器を使ったメスを使わない施術で、体への負担や効果の続き方の面で外科手術とは性質が異なります。
ただし、二重の切開術や眼瞼下垂の手術のように、美容クリニックでも外科的な施術を行うことはあります。
何を目的とした施術かによって分類が変わるため、気になる施術がどちらに該当するかは、診察時にご確認いただけます。
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ヒアルロン酸やボトックスも「整形」に入りますか。
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医学的な分類としては美容医療の一種ですが、いわゆる「整形手術」とは性質が異なります。
ヒアルロン酸は数ヶ月〜1年程度で体内に吸収され、ボトックスも数ヶ月で効果が薄れていく性質があるため、永続的に顔立ちを変えるものではありません。
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一度受けたら、元の顔に戻れなくなりますか。
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注入・機器系の施術は、多くが時間の経過とともに効果が減弱していく性質を持っています。
糸リフトも、糸が体内で吸収される期間が定められているものが一般的です。
外科的な施術については、切開を伴う分、注入・機器系ほど元の状態には戻りにくくなりますが、多くは輪郭を大きく変えるものではなく、機能改善やたるみの根本的な改善を目的としています。
施術ごとの変化の続き方については、診察時に個別にご説明します。
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家族や周りに知られたくないのですが、バレませんか。
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注入・機器系の施術は、ダウンタイムが少ないものも多く、自然な変化として周囲に気づかれにくい傾向があります。
一方で、施術内容によっては腫れや内出血が出るものもあるため、心配な場合は事前にダウンタイムの目安を確認しておくと安心です。
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まずは何から相談すればいいですか。
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「この施術を受けたい」と決まっていなくても、今気になっていることを話していただくだけで構いません。そこから、注入系・機器系・外科系のどの選択肢が合っているかを一緒に整理していきます。
監修:米谷 公佑(まいたに こうすけ) KYOTO K CLINIC 院長
形成外科専門医 ECFMG certificated(米国医師資格取得) 大阪大学形成外科教室出身
Johns Hopkins University・University of Miami 研究歴

