ヒアルロン酸注入とは?もたつき・ほうれい線・唇までの使い分けを医師が解説

「マスクを外したら、頬からフェイスラインにかけてのもたつきが目立つようになっていた」
——そんな変化に気づいたことはありませんか。

ヒアルロン酸注入は、ボリュームが不足している部分に直接ヒアルロン酸を注入し、内側から補うことでもたつきやほうれい線、唇や涙袋のボリューム不足にアプローチする治療です。
製剤の種類や注入する部位によって得意な悩みが異なるため、どれを選ぶかによって仕上がりの印象が変わってきます。
この記事では、ヒアルロン酸注入の種類ごとの使い分けを医師の立場から解説します。


目次

  • ヒアルロン酸注入とは
  • こんな悩みがある方におすすめ
  • 製剤・部位ごとの使い分け
  • 効果のしくみと持続期間
  • 施術の流れ
  • 他の施術との違い
  • 症例
  • よくある質問
  • まとめ


ヒアルロン酸注入とは

ヒアルロン酸は、もともと皮膚や関節など生体内に存在する成分であり、生体適合性が高いため、医療分野でも広く使用されています。
ただし、注入治療には内出血や腫れ、血流障害などのリスクがあるため、適切な製剤選択と注入技術が重要です。


加齢に伴うもたつきやほうれい線は、皮膚の弾力低下だけでなく、骨格の変化、脂肪の萎縮や下垂、支持靱帯のゆるみなど、複数の要因が重なって生じます。
ヒアルロン酸注入では、くぼみやボリュームが減少した部分を補い、必要に応じて周囲の組織を支えることで、ほうれい線やもたつきを目立ちにくくし、お顔全体の印象を視覚的に整える効果が期待できます。

KYOTO K CLINICでは、アラガン社製剤(ボリューマ・ボラックス・ボリフト・ウルトラXC・ボルベラ)と韓国製のニューラミスやチャウムプレミアムを取り扱っており、ご希望に応じて製剤を使い分けています。


こんな悩みがある方におすすめ

  • 顎から耳下までのフェイスラインにかけて、以前より輪郭がぼんやりしてきた
  • 鏡で真横から見たときに、ほうれい線の影が気になる
  • 唇のボリュームが年齢とともに減ってきた、あるいは元々ボリュームが少ない
  • 目の下の涙袋が痩せて見え、疲れた印象になりやすい
  • 頬のところにもう少しボリュームがほしい

このような悩みに、ヒアルロン酸注入は選択肢の一つになり得ます。
一方で、施術部位に炎症・感染がある方や、ヒアルロン酸に対するアレルギーの既往がある方などは施術を受けられない場合があるため、気になる方はカウンセリング時に医師にご相談ください。


製剤・部位ごとの使い分け

ヒアルロン酸製剤は、それぞれ硬さや弾力、なじみ方、形を保つ力などが異なるため、注入する部位や目的に応じて使い分ける必要があります。


◆涙袋や唇・・・動きや自然な柔らかさが求められる部位
 →比較的柔らかく、なじみやすい製剤を使用します。

◆ほうれい線の改善や顎の形成・・・しっかりとしたボリュームや支持力が必要な部位
 →比較的硬く、形を保ちやすい製剤を選択することが多くなります。


ただし、同じ部位であっても適した製剤は一人ひとり異なります。
当院では、皮膚の厚さや弛緩の程度、ボリュームの減少、表情の動きなどを診察し、どの深さの層に注入するかを検討したうえで、使用する製剤を決定しています。


なお、ヒアルロン酸は注入後に想定と違う仕上がりになった場合や、しこり・血流障害などの合併症が疑われる場合に、ヒアルロニダーゼという酵素を使って溶解できる点も、他のフィラー注入施術にはない特徴です。
KYOTO K CLINICでは当院施術分・他院修正分のいずれにも対応しています。



効果のしくみと持続期間

注入されたヒアルロン酸は、ゲルそのものが組織にボリュームを加えるとともに、水分を保持する性質によって注入部位の形態を整えます。
目的に応じて真皮内だけでなく、皮下組織や骨膜上などのより深い層にも注入できるため、皮膚表面に働きかける治療とは異なり、内側からくぼみや輪郭を整えられることが特徴です。

効果は施術直後から確認しやすい一方、ヒアルロン酸製剤は時間の経過とともに徐々に分解されるため、得られた変化は永久的なものではありません。
見た目として効果を実感できる期間は、製剤の種類や注入量、注入する部位・深さ、組織の状態などによって異なりますが、一般的には半年から1年半程度がひとつの目安となり、製剤や部位によっては2年程度持続することもあります。 (※1



施術の流れ

  1. カウンセリング:気になる部位や理想の仕上がり、過去の注入歴などを伺います。骨格や脂肪組織の量を確認しながら、医師が製剤と量の目安をご説明します。
  2. 施術当日:必要に応じて局所麻酔や麻酔クリームを使用したうえで、細い針またはカニューレを用いて注入します。施術時間は部位や量にもよりますが、比較的短時間で終わります。
  3. アフターケア:施術当日は施術部位を強く揉んだり、長時間の入浴・激しい運動は控えていただきます。就寝時のお顔の位置についても注意していただきます。内出血や腫れが出た場合は数日〜1週間程度で落ち着くのが一般的です。




他の施術との違い

もたつきやシワへのアプローチにはヒアルロン酸注入のほかにも、ボツリヌストキシン注射や糸リフトといった選択肢があります。
それぞれアプローチする対象や向いている悩みが異なるため、下の比較表を参考にしてみてください。



※上表は一般的な傾向の整理であり、感じ方には個人差があります。カウンセリングで医師にご相談ください。


症例


下顎正中ヒアルロン酸 ニューラミス 2cc




副作用・リスク

・赤み・腫れ・軽い痛みやつっぱり感が数時間〜数日、内出血(あざ)が1〜2週間ほどで自然に消える。

・しこり・凹凸・むくみ(時間経過やマッサージ、必要に応じ医師の処置で改善)。

・アレルギー・感染

・リスクは非常に低いが、体質によりかゆみや発疹が出る可能性。

料金

初回¥74,360 通常¥57,200

※最新の料金は公式サイトの料金ページをご確認ください。


よくある質問

ヒアルロン酸注入はどのくらいの頻度で受ければいいですか?

持続期間には個人差がありますが、半年〜1年程度で徐々に吸収されていくとされているため、その変化に合わせて追加を検討する方が多い傾向にあります。まずは少なめの量から試し、経過を見ながら量を調整することをおすすめします。

効果はすぐに実感できますか?

注入直後からボリュームアップを実感しやすい施術です。ただし施術直後は腫れの影響で膨らみが強く見えることがあるため、実際の仕上がりは数日〜1週間程度落ち着いてから確認するとよいとされています。

どの製剤を選べばいいですか?

部位や求める仕上がりによって適した製剤は異なります。頬のように立体感を出したい部位と、唇のように自然な柔らかさを重視したい部位とでは選び方が変わってくるため、カウンセリングで悩みや理想の仕上がりをお伝えいただくことをおすすめします。

痛みはどのくらいありますか?

麻酔クリームを使用したうえで施術を行いますが、感じ方には個人差があります。唇など皮膚が薄く敏感な部位は痛みを感じやすいこともあるため、気になる場合は事前に医師にご相談ください。

思ったより膨らみすぎた場合はどうすればいいですか?

ヒアルロニダーゼという酵素を使って溶解することが可能です。当院施術分だけでなく、他院で受けた注入の修正にも対応しています。気になる場合は早めにご相談ください。

ボツリヌストキシンとの違いは何ですか?

ヒアルロン酸注入はボリュームが不足している部分を内側から補う施術であるのに対し、ボツリヌストキシン注射は表情筋の動きを抑えることでシワを目立ちにくくする施術です。悩みの種類によって向いている施術が異なるため、比較表もあわせてご参照ください。

まとめ

ヒアルロン酸注入は、ほうれい線やフェイスラインのもたつき、唇や涙袋のボリューム不足など、幅広い悩みにアプローチできる治療です。
製剤や部位によって得意な仕上がりが異なるため、どれを選ぶかがご自身の満足度を左右するポイントになります。
まずはカウンセリングで気になる部位と理想の仕上がりを伝えながら、自分に合った製剤と量を医師と一緒に見つけていくことをおすすめします。




監修

米谷 公佑(まいたに こうすけ) 
KYOTO K CLINIC 院長 / 形成外科専門医 
ECFMG certificated(米国医師資格取得) 大阪大学形成外科教室出身
Johns Hopkins University・University of Miami 研究歴


引用文献

※1 Juvederm VOLUMA公式臨床データ