肌育注射とは?リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロの違いを医師が解説


鏡で頬をつまんだときのハリのなさや、ファンデーションが毛穴に沈み込む感じ。
年齢とともに「シミやたるみほどはっきりしないけれど、なんとなく肌全体が疲れて見える」という悩みを感じ始める方は少なくありません。

肌育注射は、PN、PDLLA、非架橋ヒアルロン酸、アミノ酸、ペプチドなどを皮膚の状態や目的に応じた層へ注入し、肌の保水環境や細胞の働き、細胞外マトリックスの再構築を支えることで、ハリ・弾力・キメなどの肌質改善を目指す治療です。
製剤によって作用機序は異なりますが、いずれも輪郭形成やボリューム補充を主目的とする一般的なフィラーとは治療の中心が異なり、顔立ちを大きく変えずに、自然な肌質改善を目指したい方に選ばれています。

この記事では、代表的な3種類の肌育注射「リジュラン」「ジュベルック」「ジャルプロスーパーハイドロ」を中心に、それぞれの違いと向いている悩みを解説します。



肌育注射とは

肌育注射とは、PN、PDLLA、非架橋ヒアルロン酸、アミノ酸、ペプチドなどを、目的に応じて注入し、肌の保水環境や細胞の働き、細胞外マトリックスの再構築を支えることで、ハリ・弾力・キメなどの肌質改善を目指す注射治療の総称です。


ヒアルロン酸フィラーが、主にボリュームを補って輪郭や形を整える治療であるのに対し、肌育注射は、顔立ちを大きく変えるのではなく、肌質を支える環境を整えることを主な目的としています。
製剤によって作用の仕組みは異なりますが、自然な変化を目指すエイジングケアとして用いられています。

KYOTO K CLINICでは、リジュラン・リジュランi・リジュモア(リジュラン+幹細胞培養上清液MetamoR)・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロ・プルリアル(デンシファイ/シルク/バイオスカルプチャー)・プロファイロという複数の製剤を取り扱っており、それぞれ主成分や得意とする悩みが異なります。 (※26年9月現在)

この記事では、その中でも成分の系統が異なり比較しやすい代表格として、リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロの3製剤を軸に解説します。



こんな悩みのある方におすすめ

  • 鏡で頬をつまんだときに、以前よりハリが戻ってくるまでの時間が長くなったと感じる
  • メイクをするとファンデーションが毛穴の凹凸に沈んでしまい、崩れやすくなった
  • 頬や口元にニキビ跡のクレーターが残っていて、質感がなめらかに見えない
  • シミ・くすみ対策はしているけれど、肌のキメや弾力そのものの底上げまでは手が回っていない
  • 「たるみ」というほどではないが、なんとなく輪郭がぼやけてきた気がする



こんなお悩みを一度でも感じられた方に、ぜひおすすめです。



リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロの違い

3製剤はいずれも主成分の系統と、それに伴う得意分野が異なります。

リジュラン

サケ科魚類由来のポリヌクレオチド(PN)を主成分とする製剤です。
PNには、線維芽細胞などの細胞応答や細胞外マトリックスの再構築を介して、皮膚の修復環境を整える作用が提唱されています。
臨床研究では、肌の弾力や水分量、キメ、小じわ、毛穴の目立ちなどの改善が報告されています。 (※1

ジュベルック

ポリ乳酸の一種であるPDLLA(ポリ-D,L-乳酸)と、非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた製剤です。
注入後、PDLLA粒子に対する局所的な組織反応を通じて線維芽細胞の働きやコラーゲンを中心とした細胞外マトリックスの再構築が促され、 (※2
時間をかけて肌のハリや質感を整えると考えられています。
当院では毛穴のタイトニング治療としてブレッシング治療との併用で使用することも多いです。

ジャルプロスーパーハイドロ

高分子・低分子の非架橋ヒアルロン酸に、7種類のアミノ酸と3種類のペプチドを組み合わせた製剤です。
ヒアルロン酸による水分保持に加え、コラーゲンなどの細胞外マトリックスを構成する材料となるアミノ酸と、細胞間の情報伝達に関わるペプチドを補うことで、肌のうるおいや弾力、なめらかさを整えることを目的としています。(※3



なお、リジュランi(リジュランの派生製剤)やプロファイロ(高濃度の非架橋ヒアルロン酸を使用した次世代型スキンリモデリング)、プルリアル(デンシファイ/シルク/バイオスカルプチャー)といった選択肢もあり、お悩みによって使い分けが可能です。
どの製剤が合うかは、肌状態を診察したうえで医師が判断します。



効果の感じ方と施術頻度

製剤によっては、ヒアルロン酸の保水作用によるうるおいやハリを比較的早く感じることもありますが、コラーゲン産生などによる変化はすぐに完成するものではありません。
一般的には数週間から数か月かけて、肌のハリ・弾力・キメなどが徐々に整っていきます。


効果の感じ方には個人差があり、1回の施術で完結するというより、2〜4週間に1回のペースで複数回継続することで変化を実感しやすくなる傾向があるとされています。

単発ではなく、肌の生まれ変わりのサイクルに合わせて回数を重ねる治療として捉えていただくとイメージしやすいかもしれません。



施術の流れ

  1. カウンセリング:肌状態や気になる悩みを伺い、リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロを含む複数の選択肢の中から、医師が肌状態を診察のうえで適した製剤・施術プランを提案します
  2. 施術当日:洗顔・必要に応じて麻酔クリームを塗布したのち、顔全体または気になる部位に注入します
  3. アフターケア:施術当日は強い摩擦や長時間の入浴・飲酒・激しい運動を避けていただきます。
    赤みや軽い腫れが出ることがありますが、メイクは施術直後を避ければ翌日から可能な場合が多いです



他施術との違い

リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロはいずれも「肌質の土台を底上げする」という方向性は共通していますが、主成分・向いている悩みには違いがあります。
下の比較表を参考にしてみてください。



※上表は一般的な傾向の整理であり、感じ方には個人差があります。
  カウンセリングで医師にご相談ください。



よくある質問

肌育注射は何回くらい受ければ効果を感じられますか?

個人差はありますが、2〜4週間に1回のペースで複数回継続すると変化を実感しやすいとされています。
1回で完結する治療ではなく、肌の生まれ変わりのサイクルに合わせて回数を重ねることを前提に検討いただくのがおすすめです。

リジュラン・ジュベルック・ジャルプロスーパーハイドロはどうやって選べばいいですか?

毛穴の開きやニキビ跡のような凹凸が気になる方はジュベルック、肌全体のハリ不足やキメの粗さが気になる方はリジュラン、乾燥によるうるおい不足を重視したい方はジャルプロスーパーハイドロが向いている傾向があります。
ただし最終的な判断は、カウンセリングで肌状態を診察したうえで医師が行います。

フィラー(ヒアルロン酸)とは何が違いますか?

フィラーは足りないボリュームをその場で補う治療であるのに対し、肌育注射は線維芽細胞などを刺激して肌そのものの再生力を底上げする治療です。
目的が異なるため、悩みによっては両方を組み合わせて検討することもあります。

ダウンタイムはどのくらいですか?

数時間から数日程度で落ち着くことが一般的とされ、赤みや軽い腫れは1日程度、内出血が出た場合も1〜2週間程度で自然に吸収されていく傾向があります。
ただし個人差があるため、大切な予定がある場合は余裕を持ったスケジュールをおすすめします。

痛みはありますか?

麻酔クリームを併用しますが、注入時にチクチクとした痛みを感じることがあります。感じ方には個人差があります。

他の肌育注射(リジュモア・プロファイロ・プルリアルなど)との違いは何ですか?

リジュモアはリジュランに幹細胞培養上清液を組み合わせたもの、プロファイロは高濃度の非架橋ヒアルロン酸を使用した次世代型スキンリモデリング、プルリアルシリーズはポリヌクレオチドとマンニトールを組み合わせた製剤など、それぞれ配合や狙いが異なります。
悩みや肌状態に応じて、カウンセリングでご提案します。


まとめ

肌育注射は、フィラーのようにボリュームを足す治療ではなく、線維芽細胞などに働きかけて肌質の土台を底上げする治療です。
リジュラン・ジュベルック・ジャルプロSHはいずれも大きな方向性は共通しつつも、主成分や得意とする悩みが異なるため、「なんとなく肌が疲れて見える」という漠然とした悩みでも、カウンセリングで状態を診察したうえで、自分に合った製剤を選ぶことができます。

まずはカウンセリングで、今の肌状態と気になる悩みを相談してみてください。




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監修

米谷 公佑(まいたに こうすけ)
KYOTO K CLINIC 院長 /形成外科専門医 
ECFMG certificated(米国医師資格取得) 
大阪大学形成外科教室出身
Johns Hopkins University・University of Miami 研究歴


引用文献

※1 Smaragda Lampridou et al. The Effectiveness of Polynucleotides in Esthetic Medicine:A Systematic Review. J Cosmet Dermatol. 2025 Feb;24(2):e16721.
※2 Lee KWA, et al. Poly-D,L-Lactic Acid(PDLLA)Application in Dermatology. Polymers (Basel)
. 2024 Sep 13;16(18):2583.
※3 Evgeniya Shelemba et al. Safety and Efficacy of an Injectable Solution Enriched With Sodium Hyaluronate, Amino Acids, and Peptides in Relation to Superficial Facial Connective Tissues (Dermis and Retinacular Cutis) J Cosmet Dermatol. 2025 Jan;24(1):e16586.